皆さま、いつもお世話になっております。ゴールドマンの武藤です。先日のケアテックス東京2024では、沢山の介護福祉業界のお客様とお会いすることができました。貴重なお時間を頂き誠にありがとうございます。
当日の様子
今回の展示会では、当社の自動ドアシステム『アシスト・スイング®』をメイン商材として、様々なドア周辺機器のご案内やデモ機の展示を行いました。お客様とのお話の中には、近年の介護福祉業界の現場での課題や、施設からの避難における課題をお聞かせ頂きました。当社では、車椅子の方や身体の不自由な方の『ドアのアクセスを自由に』をテーマにしてきましたが、私たちの想像をはるかに越える不便さや不安を抱えているということが見えてきました。
以下では一部のお客様のお悩みをご紹介します。
徘徊してしまう患者様を守りつつも、スタッフの方は同じ扉から出入りをしなければならない。
鍵を渡すわけにもいかない。鍵を開けっぱなしもできない。この時間だけ開けられるようにしたい。
横開き自動扉を手動で開けるって大変なの??
電気が切れたら、どうやってドアを開けるんだろう…
ドアにまつわる介護現場での課題
徘徊する高齢者の安全を担保するためには、ある程度の行動制限が必要になります。一方で、高齢者の自由の確保もしなければなりません。この両立が難しい課題となっています。
施設の出入口はスタッフと高齢者が共有しなければなりません。高齢者の安全とスタッフの円滑な移動の両立が必要です。
訪問介護スタッフが利用者宅を出入りする際の鍵の受け渡しが大きな課題となっています。鍵を渡すわけにはいかず、開けっ放しも危険です。特定の時間帯のみ鍵をあけられるようにしたいとのご要望がありました。
ドアにまつわる介護現場での課題では、高齢者の自由と安全の両立、スタッフの効率的な移動の確保、プライバシーの確保など、様々な課題をバランスよく満たすことが求められており、健常者が想像するよりはるかに多くの不便さと不安が混在している実情があると感じました。
避難における課題
一般的に自動ドアはバリアフリーの代名詞とされていますが、災害時に停電になった際、横開き(引き戸)の自動ドアを手動で開けることは困難で、この認識が足りていないと感じました。横開きの自動ドアに頼り切ってしまい、災害時の避難経路が遮断されかねません。
多くの高齢者を抱える施設でも、実際に災害が起きた際の適切な避難方法を理解していないケースが多くあります。自動ドアを手動で開ける方法など、非常時の対応を熟知していないため、円滑な避難が困難になります。
海外では災害対策として押し引き(開き戸)のスイングドアが採用されているのが一般的です。停電時でも容易に押し引きですぐに外に出られるからです。日本では特に人が多く出入りするドアに横開き(引き戸)の自動ドアが多く、押し引き(開き戸)のドアが災害に強いことの認知度が低いです。
横開きの自動ドアへの過度の依存と災害時の対応力不足が、高齢者施設の避難における大きな課題となっています。適切なドア設備の選定と、災害を想定した訓練の実施が必要と感じました。
当社の製品で出来ること
当社では、開き戸用自動ドアシステム『アシスト・スイング®』、防火戸用緊急避難装置『パニックバー』の新規工事・改修工事・メンテナンス工事を行っており、導入することで介護現場の課題を解決できると考えています。
アシスト・スイング Slim-SW300
アシスト・スイング Slim-SW60
『アシスト・スイング®』で出来ること
車椅子利用者も
安全なドアアクセス
アシスト・スイング®でのドア開閉の自動化により、車いす利用者や歩行が困難な方でも、楽にドアを開閉することができます。従来の手動ドアでは、ドアの開閉自体が大変な作業となり、介助が必要でした。しかし自動ドアなら、容易にアクセスが可能です。加えて、車いす対応の押しボタンもご用意しておりますので座った状態からでも楽に操作ができます。
ニーズに合わせた
施錠&開錠方法を選択可能
当社のアシスト・スイング®ではドア開錠や施錠方法を導入可能です。スマートフォンアプリ、リモートスイッチ、人感センサー、非接触スイッチなど、ニーズに合わせた施錠や開錠方法をお選び頂けます。またスタッフや入居者のドアに関するニーズに合わせた細かい開閉設定ができ、ドアが開く時間、角度、速度などの調整が可能です。
今までは、困らなかった入り口扉の開け閉めも、高齢化する事で、開けられない方が増えてきた!だから自動化したい!
『パニックバー』で出来ること
パニックバー / パニックハンドル
迅速な避難が可能
パニックバーであれば、一押しでドアが開くため、高齢者や体が不自由な方でも素早く避難できます。特に停電時でも手動開錠が簡単なので、災害発生時の避難に威力を発揮します。
入退室管理
当社のパニックバーは、建物内部からは自由に外へ退出できる一方で、外部から無許可の個人が入ることを防ぐ機能を備えています。この仕様により、無許可の人を入れることなく、介護スタッフ等の安全且つ安心な職場環境を整えることができます。
高齢者徘徊の防止
パニックバーは退出をコントロールする機能もあります。無許可の人が退出しようとした場合、アラームを鳴らし、セキュリティー担当者に通知が届きます。このような機能は、特に介護施設や病院などにおいて最適です。入居者の無断外出を防止でき、万が一の際にも迅速な対応が可能になります。
展示会を通じて
ケアテックス東京2024の展示会を通じて、当社は介護福祉現場におけるドアにおける本当の課題と、災害時の適切な避難対策の重要性を改めて実感しました。高齢者施設では、徘徊防止とプライバシー保護、スタッフの動線効率化、そして何より命を守る避難対策が求められていることがわかりました。
当社の開き戸用自動ドアシステム「アシスト・スイング®」と防火戸用緊急避難装置「パニックバー」は、これらの課題を解決する優れた製品です。高齢者や身体の不自由な方の自由で安全なドアアクセスを実現し、施設のセキュリティーニーズにも応えられます。さらに災害発生時には確実な避難経路の確保と、迅速な避難対応が可能になります。高齢化が進む社会において、当社製品が人々の生活を守る重要な役割を担えると考えています。当社では今後とも安全で安心なドア環境づくりに尽力してまいります。
アシスト・スイング®、パニックバーに関する詳細は以下からご覧いただけます。ご質問やご不明な点などございましたらお問い合わせフォームよりご連絡ください。どうぞ宜しくお願いいたします。